壁をつたう 夜明けのように ふらついたボロ靴が はだけた肩を 抱きしめながら アクセルを踏み込む ヤケをおこすカラス 空にしなるワイヤー ツバを吐いたポリス 柵を越えたい ぼくの車の窓にぶつかる蝶が 散ってゆくのを きみが指を折って数えるハイウェイ いかれた朝だ 胸をみると 喉がかわくって きみはしゃがれた声で ぼくの耳に 囁きかける なんて今日は暑いんだ スキを見せるドレス 草をちぎるタイヤ ぼくを囲むフェンス 柵を越えたい きみの白い胸は暑苦しくて息が 出来ない 慣れたキッスをぼくは繰り返す ハイウェイ いかれた朝だ ぼくの車の窓にぶつかる蝶が 散ってゆくのを きみが指を折って数えるハイウェイ いかれた朝だ