何度でも眠れるさ ほら その猫 薄目で「誰かしら?」 頭のいいそこのお坊っちゃん 寄ってみた? サワサワの香り 「門が閉まったらここまでよ」 ゆっくりと風になるのさ 忘れた昨日の方術は 明日の方角により変更するのだ トンビが言うことに 「夜が来る前にお帰りな」 近くに遊ぶ 波の音を拾う 今までこうしたって 出来なかったこと悔やむ 色の無い景色が包むだろう 来る夏を隠すだろう 参拝の始末に階段下って 厄年 この声は 久方の神様からそっと伝えた おばちゃんの知らせ 「早くこの橋を出て行きな」 僕らを盗む 残像の奥を睨む 乱れた回数を覚えて 道を行く 悲しき毎日を生き抜いて どうすれば着くのだろう