「アイディー、ごめんね」 一人、返事は無い 引鉄引いたのは誰? もっと過剰なくらい 人形(オトメ)のように可憐に 生きたかったのに 紙切れと引き換えに売り渡した 期限付きウォーアイニー 値札の無い”私”の価値を 見知らぬ他人(ヒト)に委ねた 安売りした魅惑は 化ける芳しい媚薬 下衆な本性 ズル剥けてる ってそりゃアタシもそうか 画面は正直 ギブミー、インスタント救済 螺旋へと ぬるりぬるり 泣かないでアイディー 幸せなのに?伝う雫 脳味噌 欄れ落ちていく 秒 嵩む数字を 背徳の華に縒る もう戻れない 灰を隠した”私”を祭り上げる ガラスの靴のように思えたの 本当のアタシは 誰も見ちゃいなかった どこにも映っちゃいなかった 期待の値段は高く付く ごめんアイディー 手に取ったのは毒林檎で 指から 腐り落ちていく ねえ、道に落とした パンの欠片はどこに? カエレナイよ アイディー、答えてよアイディー 幸せだけ 手のひら零れ落ちていく 「アイディー?」 ぐしゃぐしゃになった 私の名前さえも もう分からない