きみには想像できるかこの街が息を 止める姿を 消すには無価値な過去を抱えたまま 縋るように喜劇を繕おう その場凌ぎの退屈だって 誰かにとっての大切であること 知らん振りしてる隙に明日は 来てしまうから 祈ってみればいいよ祝詞も 出鱈目でいいからさ ぎゅっと目を瞑って 薄く開けて確かめた ほら、朝はもう来ないって 安心してその部屋を出ておいで (裸足になった僕たちは足枷を 鳴らし笑い合った) 死ぬには遅すぎて後悔してる? この空虚な最高到達点にて (生後二秒の音楽で透明なピンを 突き立てろ) 嘘だってわかってしまう前に 見えたかい?それが君の答えだろう 街は標本ではないこと それには到底及ばぬ様な 醜い午前四時の世界を 不定形の翅を震わせて 誰かの不眠症を煽る 巨大な化物が正体 何それ眠い眠ってる方がマシだって 眠れないきみは吐き捨てる ほんとうなどはないよあれは 想像でできてる 赤いタワーが翅を刺して もうひとつは腑抉ったまま (息も絶え絶えにしてることきみと 僕だけが知っている) 夜が白む 前に止めにいこうあの化物の息の 根を (想像のピンは突き 刺さることなどないってわかって る) 「全部嘘、 くだらない」ってほら笑ったろ? 積み木崩しの様にがらり音を立てて 歪み それは永遠だった 終夜果てない話の果ての果て 白いページ 落ちてくる 空 ねえ、朝はもう来ないって 嘘だって知ってても手を取って (裸足のまま僕たちは目を 覚ますことを受け入れた) 鎖を鳴らして見に行こう あの空虚な最高到達点を (白黒も愛想尽かすような鮮やかな グレーで塗り潰そう) 疑うことを恐れないでいよう