悴んだ月が目を覚ましたら 透明なそれはもう見えなくなる 誕生日 君が終わらせた蝋燭 一瞬で綺麗だったな なんてもう思えない 渡り鳥がただ鳴いた 「僕らはどうして 生まれてきたんだろう。」 行き場の無い手紙だけ嵩張って 最期の一行が埋まってしまう 翳したその手で何を透かす 奪っていく 離してしまう 鎧わずにはいられない 稲妻に見惚れていた あなたはどうして 泣いていたんだろう 花束を振り回した日々を 何故か今更思い出す 痛み出した爪先の行く先を僕は 知らない さよならって口ずさむその片隅に また君を見つけたんだ 渡り鳥が羽撃いていった 今、吹いた風を信じたいんだと 夢で見るより空は綺麗だったな 今日は何が正しいだろう 今日は何を間違うだろう