タバコを吸いながら教室に向かい 窓からポイとタバコを捨てる 生徒を下の名前で呼び 生徒は彼を和賀さんと呼んでいた そんな先生がみんな好きでした 初めてゲンコツもらった日は 嬉しかった サッカーをやってた和賀さんの朝は 学校まで走って出勤する 男子はみんなサッカー部に入り 朝練欠かさず和賀さんに会いにいく そんな先生が教えてくれた インサイドキックの技を覚えてます 啓介は一年生から卒業まで ずっと和賀さんの担任の生徒 彼の掛け声で今も同窓会 あの日も彼が知らせてくれた 高校二年の寒い秋の日に 肺がんで亡くなって 痩せた和賀さんを ベッドの近くでただ呆然と 見つめることしか 正直出来なかった 実の娘さんより愛情を注いでくれた あの頃教わったことが 僕らの基礎になってます 机の配置をコの字型にさせ 生徒同士が向き合える授業 和賀さんの発明じゃないと思うけど とてもいい考えだと思います