季節が攫っていく

歌詞

残暑見舞い申し上げます じとり湿るワンピースお気に入り 貴方がくれたバレッタとおそろいの ライトブルーの花柄 セミの死骸が落ちている アスファルト 蹴りつけて 足りないのは頭じゃない 貴方がいない こんなに暑いのに 冷たい手 貴方は 後悔だけを残していった 飲み込んで 秋が近づいてくる まだ来ないでよ 大人になれないのは やさしいね わたしは後悔だけじゃ生きられない 褒めて 泣かなかったわたしのこと 次は 一緒に連れていってほしい 残暑見舞い申し上げます 噂によると貴方は自ら その尊く小さな生命を捨てたのだと 後から知った また今年もやってきた 貴方の匂いがする 慎ましく海に還ろう 貴方がいない こんなに眠いのに 眠れない わたしは 去りゆく夏に縋りついている それは熱帯夜のせいじゃなくて きっと縛られる これからも こんなに遠いのに 覚えてる 貴方の冷たくなった やさしい手 64度目の夏が来るけれど わたしは こんなに近いのに 気づかないほどに 忘れてしまったしあわせを 飲み込んで 生命が薄れていく 痛くて こわいね こんなに暑いのに 冷たい手 貴方は まだわたしを覚えていますか 褒めて ここに生きたわたしのこと 今日は 一緒に連れていってほしい 愛した鼓動ごと 季節が攫っていく 何度も巡り巡って 季節が攫っていった