気休めだけの言葉に 体も慣れたわ 今では やつれた指のリングさえ 重くて痛いわ このまま 愛を忘れた骸達が 繰り返す道化芝居に 最後の幕を下ろすには 裏切ることだけね 行きずりの人に 声かけて 視線で 誘ってみる やさしい妻の顔を捨てて 女の顔になる 幸福を求める度に 不幸福になる 何故なの だいそれた望みじゃないわ ぬくもりが欲しい それだけ 愛が静かにこぼれてゆく 二人の指の隙間から さしさわりない妻よりは 狂った女になりたい 行きずりの人に 声かけて 視線で 誘ってみる やさしい妻の顔を捨てて 女の顔になる 見知らぬ人に 抱かれながら 涙が ほほをぬらす 悲しい仮面のその下で 妖しく燃えてゆく