今は消えない跡 私の身体の一部に して微睡むふりする しずかな小夜風と どこか土の匂いを探した 瑠璃君の口の端は 淀みのない明日の様 空白の街に残った香りに 馳せ歌う 「フィクションを真に受けた」 繰り返し溜息を吐く 騙せたふりする しずかな嘘ひとつふたつ 癒せる場所 未だ見つからなくても さりげない言の葉の 輪郭を、凹凸を 磊落な風景として集めた 世界数えた (ただ) いつか聞いていた歌も 低速な生活も 彷徨っている 光 彷徨っている 湖 彷徨っている 現在地 照らすよ 苔のむすまで 瑠璃 君の口の端は 淀みのない明日の様 空白の街に残った香りへ 導かれ歌う さりげない言の葉の 輪郭を 凹凸を 磊落な風景として集めた 世界数えた 今夜(微かに)感じる(ものを) 確かに失わないように