彼とは懇意にしておりましたが 近頃それほどに感じられないのです 思えば立て続けに 読んでおりますのは 不埒な ふしだらな 俗に言う 純文学 所以はこれまさに 活字のせいだなと しばらく それまでは安心してたんです 青い空が もう少し青く見えていた 僕は変わった それなりに 彼女を好意に感じておりますことは どうやら少しも伝わらないようです 紛らしに 頁を手繰ってみるわけですが いたずらに物語の邪魔に入るんです 青い空は まだ少し青く見えている 僕は変わった それなりに 気付けば周りには 誰もいないようです 心持ちあの頃を 思い返すようです