透き通った青で緑が鳴いた 吹いてく風に縋る何回も 在りし日を昨日のように思い 浮かべたあの頃を忘れまいと 鶯は宙を裂き空へと征く このまま片手を 振るには あまりに残酷だろう 滲んだ瞳はきっと澄んでいた 忘れることはないでしょう 飾りに程遠いさよならを携えて 空へ祈ろう 掛け替えのない 掲げた旗を今畳むように 緑に響く 鶯の音が掻き消されている 青は泣いているようで 旅立つその時を待っている 言葉は聞こえているのか あたりは暗くなってゆく 滲んだ心はそっと包むように 瞼を落として捧げよう この空見上げて 果たす合掌でさえ 裏切るかのように零れ落ちて 夏の日のはじまりと君の背中を 想いながら