この気持ちの揺らぎなんて あなた次第で枯れるものね 触れ合うたびに色を変えて それはまるでアネモネのよう 蜂蜜の香り 焼けたパンケーキ バターの溶けた後をなぞる あなたの好きな味 週末のご褒美「冷めない内にね」 と、笑う どうしてもあなたは私の中で 未だにその根を張っている また私に水を撒いて 花が咲いたら知らんぷりね 日が落ちて目を覚ますなんて あなたにはわからないことでしょう あなたのためのとっておきだけど 勝手に自分のモノにしないで 染まるあなたの真っ赤な頬色 それすら私の勘違い? なんでよ。 「この紅茶の名前、 幸せを意味するんだって。」 思い出した 得意気に話す声も 私を見つめる瞳の熱も どうしてもあなたは私の中で 未だにその芽に触れている 白に染まる街の中で 悴む様、哀れなものね 消えた火をまた灯すなんて あなたにはお手のものなのでしょう 私のためのとっておきだけど 使いまわしの言葉にしないで その場凌ぎの甘美な声色 それでもあなたを感じたい 待ってよ。 待ち侘びたこの日に 生憎の天気 あなたのすぐ隣 誰かの言う通り 悲しみも消えた裁決の果てで この胸を刺すような愛を知って 「もう傷つかない未来を」なんて 全ては置き去れない だって私には大切なものだったから 声になったんだ 今になったんだ 夢になったんだ 雨になったんだ 花になったんだ 風になったんだ 私、まるでアネモネのよう