夜の巨きな金魚鉢 まっかにうろこを光らせて 遠くまで声を響かせて 砂漠のはしまで届かせて ふくらんでいく海と沈んでいく町並み ほらぼくの家の花壇の花びらたち舞ってる まっ白な長い尾をひいて 夜空を横切るおっと星 ぼくらはさびしい植木鉢 あの日の花壇に眠らせて ふくらんでいく海と沈んでいく町並み ほらばけつの中でくるくる泳ぐねづみたち 町はへんてこおるごおる 巨きな団地をふるわせて ぼくらのすてきなみかん箱 鏡の割れた宝石箱 ぼくらの眠る時刻いつのまにか過ぎてる きっとぜんまい巻きのアルバイト達足りないよ 時計台の下まで草の中を歩こう かたつむりを踏まないように慎重に歩こう