-雨が降る前に- 今日は朝から起き出して窓を 開ける。 昨日の夜更かしの所為で重い瞼も。 このままいそうな気がしてさ、 瞬きを数えてたんだ。 目覚ましに少し歩くことにした。 今日も不確かなまま 甘い夜の果て 燃え尽き果てる その日を見て居る。 夜行性の二人は揺らめく 夜の底でまだ泳げる。 他愛もないことで笑って、 手を繋いで眠る。 -猫の鳴き声に目を覚ます- 月夜に窓を開けたままで街の音を 聞いている。 「黄色い花を探しに行こう。」 雨が降る前には帰ろう。 「暫く離れて眠るから、さ。」 春を夢見たまま 甘い夜の果て 燃え尽き果てる その日を見て居る。 口ずさむのなら 美しい名前を! 夜に響かせる その日を見て居る。 夜行性の二人は頷く、 熱をはらんだまま重なる。 朝の光にまた笑って、 眠りについてみる。 猫の喉音を聞きながら、 互いの温もりを頼りに明日の夜を 待っている。 夜行性の二人は揺らめく 夜の底に居ても笑える。 懐かしい歌に手をたたいて、 言葉を集めている。 -猫の物音に目を覚ます- 雨の匂いを疑って、 明日の夜を待っている。 街の音を聞いている! 街の音を聞いている。