ガラス張りの庭園 フィルター越しの太陽 僕と同じ声が 「その通りだ」と囁く 肯定だけのBGM 心地よくて目を閉じる 毒にも薬にもならない 優しい無菌室 だけどなぜだろう 胸の奥で 微かにずれてるチューニング 「本当にそう思う?」って 僕じゃない僕が問う 僕はエコー・チェンバーの蝶 羽ばたくほどに 透明な壁にぶつかる 同じ蜜の味しか知らないまま これが「自分」だと信じてる ねえ 鏡の向こうの世界には 違う色の花も咲いてるの? 「好き」の輪郭さえも 多数決で決まってく 昨日見た動画(コンテンツ)が 明日の僕のオピニオン コピペした感情で 誰かを傷つけないように 羽の模様さえも 空気に合わせて変えていく だけど聞こえるんだ 人混みの中 僕だけを無視するハウリング 「君はどこにいる?」って 探してる僕がいる 僕はエコー・チェンバーの蝶 羽ばたくほどに 安心の檻に気づく 同じ夢しか見られないのなら これは 現実(リアル)じゃないのかもしれ ない ねえ この声が届かない場所で 僕を待ってる人はいるの? 不意に混じったノイズ 知らない周波数 割れたガラスの隙間 嗅いだことのない風の匂い 一瞬で心奪われた ああ これが 「違う」っていう感覚…? さよなら、エコー・チェンバーの蝶 それでもいいと 言い聞かせてきたけれど 同じ蜜の味に少し飽きたんだ これは「わがまま」なのかな ねえ 鏡の向こうの世界まで どうすれば、飛んでいけるの…?