雨上がりの日曜日 終電逃して こんな遠くに頼りなくひとりきり あいつんちに泊まろうか 漫画喫茶行こうか どっちにしてもなんとなく パッとしない ふいに誰かとこんばんは 「どなたか存じませんが この先のぬかるみに気をつけて」 消える駅の灯 朝顔のつぼみ 蝉時雨 鉄工所 ラーメンののぼり 知らない街でも 星を見れば帰り道わかるのさ 汚れたシャツの影も露草に染まるよ 夜道は暗いほうがおもしろい クリスマスの金曜日 酔っ払って寝過ごして こんな遠くにきみとただふたりきり タクシー止めようか もう一軒行こうか どっちにしてもきみはきっとおかん むり とにかくきみに謝りたい もう遅いけれど 酔い覚めの指先も冷たくて ポケットのお釣り 銭湯のにおい 冬木立 カシオペヤ 一緒に帰ろう 知らない道でも きみと歩けば月明かり踊るのさ 泣きっ面さえも木枯らしと歌うよ 夜道は 夜道は 夜道は暗いほうがおもしろい