駅の壁を見つめていた。 僕の今日を拒んでいた。 君といれば僕さえも、 咲いていたような気でいた。 一人でいる僕は、酷く黒い羊。 君は白い百合だった。 愛と嘘が、似たように見えた。 無知で錆び付く包丁が刺した。 僕の心では窮屈だった、 こんな世界が。 凛と咲く花が、 ずっと睨んでいる。僕だけか。 知った顔で聞いて、 知らぬ顔で歩く。 僕ら白い百合だった。 愛と嘘が、似たように見えた。 理想を選んで、偽善を吐いた。 僕ら友達だ。 触れる気すら諦めたの。 ホームには 「人の為」染み付いた大人だけ。 今日はまだ、起きないで。 遅らせてしまうから。 愛と嘘が、似たように見えた。 認められたくて息をしてたの。 僕の世界では、窮屈だった。 こんな心が。 会いに来たんだ、今。 「さようなら」が似合わぬ別れだ。 ずっと願っていた。 僕の身では、伝えられない。 綺麗な朝だこと。
