そっか、 わたしはあなたのなんでもないん だった しまった、また忘れるとこだった 甘い甘い匂いに 鼻をうずめて 深く息を吸って 溢れ出した 言葉を飲み込んだ ぎゅっと 抱きしめた 目の前のあなたが いなくなってしまわないように ゆるやかなカーブをなぞる 大きな手 その腕 その背中も 全部わたしのものならいいのにな 昨日もない 明日も あるのは今日だけ 「わたしはあなたが好き」 ただ、それだけ 穏やかに眠る横顔 眺めてたら 泣きそうになる バレないように 瞼にくちづけた このまま朝が来なければ 神様 もう少しだけ そっか、 わたしはあなたのなんでもないん だった しまった、また忘れるとこだった