ある朝 私は 光る風にまたがり 煙った 小路を 滑るように駆けだす 一鞭強くあてるとすぐに 木立や雲は時間にとけて 哀しい告白を 託した郵便を とりかえすのよ とりかえすのよ あなたはまだ気付かない ノックをしたなら封を切らず渡して 今までどおりに笑いあえる人でいて それから 私は 光る風につかまり 流れる 世界に 羽根のように震える なぜか瞳うるんでくるのは 冷たい空気を吸い込むから 愛になど泣かない 少し前の私 とりもどすのよ とりもどすのよ 何も見えなくなりそう ある朝私は 光る風に またがり あなたの町へと 露をけって 急ぐの