踊る泡の影を ぼんやり追いかけていた ここは静かな場所 浮世の流れも 冷たい水底までは届かない 月が朝に溶けるまで 息が尽きるまで 揺らめく泡につつまれて 誰も知らない川の底 ふたり愛の際に 沈みたいの ふわり浮かび上がる 小さく吐き出した息 泡になってしまえば 愛する吐息でも あきらめのため息でも 同じでしょ きまぐれな泡の跡をあなたと辿って 楽園を見失っても 重ね合わせた体で感じるあなたの熱 朝までこのまま 息をするのも忘れて ふたり果てるまで 瞳はあなただけうつすの 誰も知らない川の底 ずっと愛の際に 沈んだまま