人間がいない星は綺麗だ 煙の中で呑気に思った 壊れた宇宙船の名前は 君が口笛で吹いた曲なんだ ああ 崩れた橋の真ん中くらいに 突き刺した いびつな形のアンテナ 飛ばした助けを求めるサインは この星を一回りして戻ってきた 「ああ、綺麗だね、ナハトムジーク 」 「ああ、暗いね、ナハトムジーク」 人間が嫌いだった消えたかった 安全だ ここならきっと自由だ 分け合った空気は少し甘くて 触れば溶ける砂糖菓子みたいだ 生まれた星はどこなんだろうか 見飽きた空を見上げてみた 散々迷った道で棒を倒してその先に 歩き出した 見たこともない景色に 僕らは1つずつ感想を言った 昔の映画の好きなシーンを 照れ隠し真似しながら 人生は喜劇だ 誰かが物知り顔で言ってた その通り、その通りでございます これは喜劇の他にはないでしょう 観客のいない劇場 そこから退場 するまで情状酌量に過ぎない 2人の会話劇 願わくば長く少しでも長く 「ああ、綺麗だね、ナハトムジーク 」 「ああ、綺麗だね、ナハトムジーク 」 「ああ、暗いね、ナハトムジーク」 「ああ、暗いね、ナハトムジーク」