走れ どこまでも走れ 息がきれるまで 脚が止まるまで 響け この声よ響け 喉が枯れるまで 空に届くまで 声を聞いた 暗い舞台の袖で 準備はいいか?と はやる心 ためらう体 扉は開いた 時間は迷いはしない さあ始まるよと 所狭し輝く瞳 高く、どこまでも高く 翼が折れるほど高く 飛び立つのさ どこまでも 目抜き通り 群衆が息を呑み 軽やか踏み出す 喜びを噛み締めながら 耳を塞いでも鼓膜を揺らす喝采を 幕切れの後も映る美しい色を求め 遠く どこまでも遠く 光の水面さえ抜けて 泳ぎまわるだろう どこまでも 明日へ駆け出して 街を抜け出して 風を追い越して 飛べどこまでも 全て脱ぎ捨てて 今日を抜け出して 波も追い越して 泳げどこまでも 一筋の光が問いかける 幕が下りるのは次の幕開けだ 新しい地平が見えている 朝日のぼる前、時代変わる前 響け、この声よ響け 喉が枯れるまで 今日も魔法はない ただの僕だから 明日へ駆け出して 街を抜け出して 風を追い越して 走れどこまでも 全て脱ぎ捨てて 今日を抜け出して 明日も追い越して 走れどこまでも 雨も星空も 海もあの山も 全て追い越して 走れどこまでも この身一つだけ 今日を抜け出して 明日を追い越して 響けどこまでも
