君が幽霊になるその時は教えてよ 縋って 手を取って 囁いて 僕の近くで 爪先に触れたところ辿って 水面の温度を奪っていく無邪気が 十色の命を塗っては潰す それをただ睨む幽霊の群れ オカルトみたいな海を照らす 淡い灯の先 悪い夢 君が幽霊になるその時は教えてよ 縋って 手を取って 囁いて 僕の近くで 数秒先の未来を見せてよ 決まったことなんてきっとない 気がするから 気づいてふと一瞬 既視感の雨 砂漠の湿度を蓄える草木が 連なるオアシスを端から枯らす それを睨む幽霊は去っていた きっと触れない蜃気楼を見ている 迷って 憧れ 陸を離れ 壊れた船で まぼろしみたいな夢を殺す 高い灯台の下で日が沈む 君が幽霊ならその声を聞かせてよ 触って 冷たいその手で熱を奪って 数年先の未来は取っておいてよ 波紋の行く先はこの目で見るから