なんでもないから嘘ついててよ。 そうやって夢を見た。 忘れかけていた嘘の記憶が頰を 濡らす。 簡単なことさ。 人生はいつも想像の逆を行く。 思い通りに過ごせたことなんて 一度もない。 いつか振り返ってしまうだろう。 現在も過去も未来も全部。 月が隠れて消えるように 今も覚えている。 夢に落ちる前に全部忘れさせて、 なにもかも。 ずっと 覚えていたいことなんてない。 だからね。 残念なことに人生ってやつは いつまでも流れてく。 何もしなくても何かしたくても 老いていく。 何でもかんでも知らないままなら 今だけを見つめてる。 嘘の記憶と今の1秒で生きていく。 嘘が嫌いだったあの人も 本当のことだけ求めてた。 今なら分かることもあるね。 そんなの嫌だ。 関係ないけどね。 ずっと覚えていて、僕のこと。 何も気にしたくないけど 気にはされたいから。 変わっていった人を見た。 僕のせいで。 変えられない過去を見た。 今も覚えている。 いつかは一人で生きていけたらな。 なんてどこかで思ってる。 夢でも無理だけどね。 夢に落ちる前に全部忘れさせて、 なにもかも。 ずっと 覚えていたいことなんてない。 だからね。 何もやりたくない。何も考えない。 とりあえず息は続くけど死んでも 気づかないね。 なんでもないから嘘ついててよ。 なんでもないから嘘ついててよ。 なんでもないから嘘ついててよ。