あなたが零した珈琲が テーブル・クロスに小さくにじむ 窓には焦げ茶の桟橋と ダウンを着こんだ遠い釣人 別れを口にしないのは たぶんまた逢える気がするからね この店を出て潮風にあたれば そこはサヨナラの岸辺 <> 貝殻みたいね私たち 自分の殻へと鍵をかけたわ 傷つく事だけ 怖れてて 知らずに相手を傷つけあった 好きになるのがこわかった これだけは正直な気持なの あなたの腕をすり抜けて逃げれば そこはサヨナラの岸辺 <> 小さな不幸を避けるため 大きな不幸を選んでしまう 人って愚かねもう少し 勇気があったら違う人生 別れを口にしないのは たぶんまた逢える気がするからね わざと冷たく背を向けて歩けば そこはサヨナラの岸辺