ゆるく笑う肩が浮かぶ 君のことを思い出すと 宙を泳ぐ指で描けるくらい 君の背中をなぞったの 知らないふりをした へたくそな視線で 神さまじゃなくて 世界じゃなくて 君に誓う この気持ちぎゅっと抱いたまま そっとおちていく 散り散りになって どこ吹く風になれたら 君を初めて撫でて言う あなたが好き なんどもまっさかさま ふしぎなほどおちつくの 濡れた傷が乾く前に また濡れるの 私が拙いばかりに 汚してしまう そのやわらかな横顔を薬にして つぎはぎになった私は もうおしまい 神さまじゃなくて 世界じゃなくて 君に誓う この気持ちぎゅっと抱いたまま そっと滅びてく 散り散りになって どこ吹く風になれたら 君を初めて撫でて言う あなたが好き 君だけが知らないことばの代わりに 一粒の雨になるのさよなら