こんなところから ホコリをかぶった花火のセット 思い出した 雨で中止になった 町の花火大会 はじめてふたりで 照れくさい"初披露"の浴衣で 思い出した あきらめきれなくて これ買って帰ったんだ どしゃ降りの空はあなたに わたしの手を取って走らせた 雨が下駄の音も消して 世界にふたりだけの気がした あなただけは (あなただけは) わたしの中で (わたしの中で) 時が過ぎても (時が過ぎても) ホコリをかぶらない (ホコリをかぶらない) <♪> よく襟足とか うなじが色っぽいって言うから 思い出した お母さんに こだわる理由は言えなくて だらしなくないように でも詰まり過ぎないように 思い出した わあわあ文句言って 襟直してもらったんだ どしゃ降りの空はわたしの 鼻緒ゆるくしてつまづかせた 華奢な腕なのに意外と 力強くてぽぉぉっとなった あなただけは (あなただけは) わたしの中で (わたしの中で) あの雨にさえ (あの雨にさえ) 洗い流されない (洗い流されない) どしゃ降りに濡れて乾いて 忘れ去られてたこの花火が もしもまだ点いてきれいに 燃えたら電話してみようかな あの日 言えなかったひとこと 打ち上げてみよう 高く高く上がれ! (高く高く上がれ!)