深い井戸の底で 夕日が助けてほしそうに こちらを見上げている 夕日が見ているものは 何か知らないけど 震える手を握り ロープを投げた 暗いホールの中に たくさんの星を 吸い込んで 困っている 夕日が求めているもの 何かわからない でも 長い縄梯を 井戸に垂らした 夕日はそれでも 僕の差し伸べる手を 振り払って 強がっている 甘えることを知らず ボロボロのレースカーテン 身にまとった君は まるで ハリネズミ 背中に火がついて 泣きそうになった僕は ついに大きな花火玉 こんな井戸なんて ひとっとばし すぐに壊してやる 恐ろしい火の中で 夕日は 救われたい気持ちを取り戻した 気を失った僕の 腕を取りひたすら 上の方へ逃げて 自由を知った