ひとつ目の挫折の後で 火がついたプライドが あった 誰よも速く走りたくて 誰よりもゴールを決めたかった 本当の強敵は目の前にいる あいつじゃない 他でもない この俺だった いつか何処かで 何かが 変わるかもなんて願うより 両腕広げて カカトを浮かせて スタンバっていよう じわりじわりと彼方で さざ波が立ち始めたら 風舞い上がる時を逃すなよ 深ヅメの痛みと同じ 気がついた時は手遅れだった 半透明のガラスを覗き込むように これでもかってくらいに探すんだ 変わらないまま過ぎ行く 日々を罵って腐るより大技の為の しゃがみ込む「タメ」と 言い聞かせては 風舞い上がる 時を狙っている 知らず知らずに培う いつか何処かで何かが 変わるかもなんて願うより 両腕広げて カカトを浮かせて スタンバっていよう じわりじわりと彼方で さざ波が立ち始めたら 踊り出す風と 打ち寄せる波の 大きなうねりを 逃さないように 風舞い上がる時を狙っている