色彩の焦げ落ちた翼 解ける先を喪い 彷徨う灰は 煙でさえ跡 遺すように 跡形なく 消えられはしないから [Burn me away] かつて風 裂いた羽 今は煤 崩れ落ちて 飛びたいんだ それでも 仄かに火種が 朧な記憶の底で まだ叫ぶならば 凍る鈍色 凍土の底 羽根を抻す火花 孵化した朱は 雛のフェニックスの燈 鋭い熱 誰もその翼 吹き消せはしないから 鼓動する 灰の羽搏を さあ火を放て 双翼の肉体へ 灰は覚醒めの夢 蘇るため [Burn me away] 骨 滲ます雨 流れ落ちる無彩 飛びたいんだ それでも 一粒の熱が 淀(よど)んだ魂の底に もう青も赤も忘れた 声の中に まだ残るならば 命を欠く 昏い黒の余韻 炎に彩られた 目醒める白は 雪と炭と錫のメサイア そう "羽は彼方を目指す" のなら 誰も その色を 忘れはしないから 鼓動する 灰の羽搏を