雪が積る頃に思い出す 悴む(かじかむ)手を見つめながら 今年は去年より寒い日が 多い様に思えます 屋根の先は何本もの 氷柱(つらら)の先まで凍り あゝ 春になれば桑の芽が 明るい外へ伸びて来る 温かい窓辺 雲雀(ひばり)たちが 嬉しそに声を上げている 夏が終わる頃に思い出す 母が買ってくれた上着 勿体無くてたまにしか着ない それでもボタン二度直した あっという間に秋は過ぎて 稲穂刈った風景も あゝ 冬になれば一面に 静まり返るほどの雪 畑の様子 見に行く父 長靴履いて手袋して あゝ いつになれば帰れるの 諦めた事あったけど あゝ 春になれば想い馳せ あちらの雪は溶けたかな 季節の変わり目お気をつけて おぼろ雲越しに見える月