sokushimbutsu

歌詞

もう諦めたのさ。世界征服の夢も、 何もかもの願いを。 掌には、ほんのちょっとの砂粒すら も残らず消えてしまうから。 午後二時を過ぎてもまだ暑い。屋上 に落としたアンテナの影。 傷ひとつない空、ずっと青いまま。 机に彫る文字も、その机も、この木 くずも、いずれは朽ちるのだ。 それであれば文字も数字も記号も、 ぜんぶ無意味に思えるけど。 まだ諦めてない。世界征服の夢を、 やり残した願いを。 瞬く間に叶える魔法をかける。 たったひとつだけの答え。 存在したんだ、総てを捧げられる 音楽みたいに美しく響く ふわり ふわり 宙を漂う淡い灼熱を 、 見つめている君らのその眼を目に焼 き付け、 天国と地獄、その隙間を時間をかけ ゆっくりと 彷徨った お気に入りの歌詞もメロディも 文学的な描写も あれはぜんぶ嘘なの 夢のまた夢であるならばそれはそれ で悪くはないが 世界で初めてあの青空を汚してみた い ふわっと風が吹いた 存在しない音楽を聴いて欲しかった 彫刻みたいに麗らかに流る ぷすり ぷすり 宙に閃く赫い情熱を 見つめている君らの眼がとても愛お しい。 夢と現のその隙間を時間をかけゆっ くりと 彷徨った ふわっと風が吹いた。 鳥も飛んだ。 見上げたこの空は、ずっと青いまま 。 発った。ひとつだけの答え。 即身仏になってしまってまで生きた くないのだよ 音楽みたいに鮮やかに消える ふわり ふわり 刹那に燃える甘い鮮 烈を、 見つめている君らのその眼が好きだ よ。 ごめんねこんな形でしか愛せなくて って独り言ちて 羽ばたいた