その昔々ある国の 勇者が旅に出た 語り継がれることのない 悲劇的な物語 ♪ 私この国の王女様 などやか平和に暮らしてたら ある日魔物たちがやって来て 平穏な日々が終わる それは突然に始まった 終わりの見えない無限地獄 このまま鳥カゴで過ごすなら 要するに人生のレクリエム 何度目の暗い朝だろうか 何度外に助け求めど 無情にもオウム返し でもそんなとき現れた救世主 一安心もう助かった と心ゆるびとは裏腹に 「何してるの!反撃よ! 薬草を使う暇はないのよ!」 余裕の表情の魔物たち 攻撃の手を強めて 防戦一方減るライフ ものの数秒でゲームセット これが待ち続けた勇者様? 「期待はずれね 笑わせないで! じゃあね」 ♪ 私囚われの女王様 あれから3ヶ月ほどが経つ 明るい街の声 賑やかな音 あの日常は忘れ去られ もう2度と陽の光浴びず このまんま暗がりで独り 野垂れ死んでしまうのよ でもそんなとき再び救世主 今度こそもう助かった と心ゆるびとは裏腹に 「なぜ様子を伺うの!? 今絶対攻撃出来たでしょ!? 相手の行動パターン把握? 今回は様子見の腕試し!? ゲーム感覚で戦うの!? 命がかかる大一番で!?」 結局は今回も負け戦 「助けはきたいするんじゃねぇよ」 「そうね」 ♪ あぁ希望もありやしない 積りに積もった不平不満 そんなときにに悪魔が囁く 「こちら側につかないか?」 あぁ踏み入れたら戻れない 怪物に成り果てることさえ 怒りに満ちた彼女の心は 復讐の色に染まってたんだ さぁヒーローの登場よ 全てぶつける怒りも憎も 戸惑いを隠せぬその様子 この上ない悦び 正義の味方の勇者様 助ける姫にやられる始末 哀れなヒーローの捨て台詞 血も涙もありやしないのかって? 「これも全てあなたが悪いの 2度とこの場に現れないで? じゃあね☆」 ♪