君が吸い込まれた 駅流るる人ごみ 揉み消された君は 手を振ろうとしていた 懐かしい街が今 見知らぬ夢の中 むだに力む腕には 気づかずに眠る 朝のざわめき 読み返すただ履歴 蘇る妙な奇跡が 溢れてく 儚い夜の香り 吸い込めずに ほろり思い出すのは どんな色 遠い昔のことのようで そうでもないね 染みついてしまった 当たり前が今年はないね それでも夏は過ぎ去っていくんだよ 用もなく歩いた 東へ沈むまま 古いビルの角に 消えていくあかり 味気ない風がまた 引きずる僕をただ 止めどない笑い声が もどかしく響く 夜の煌めき 慣れない日々は続き たらないくせに デタラメを重ねてく 当てない想いを綴り 情けないと今日も笑い 覚えてるのさ、どんな日も 遠い昔のことのようで そうでもなくて 知りすぎてしまった 当たり前が今年はないね それでも夏は過ぎ去っていく 忘れた頃に君に会えた 変わらないから抱き合ってしまった あたたかな風が吹いて 涙が漏れて笑い合ってしまったんだ