クロスオーバーイレブン第18弾は、1980年前後のドイツ・ミュージックシーンの特集です。
TBSの『ドリームマッチ2020』での、ハライチ岩井と 渡辺直美 の
《塩の魔人と、醤油の魔人》のネタを見て、
《クラウス・ノミ オマージュ = 塩の魔人》の岩井の姿に
クラウス・ノミが聴きたくなり、このような特集を組んでしまった訳です。<(_ _)>
ノイエ・ドイチェ・ヴェレ(ドイツ語: Neue Deutsche Welle, N.D.W)は、
1976年頃から、1980年代初頭に絶頂期を迎えた、ドイツ語で歌われたパンク・ロックやニュー・ウェイヴを指します。
当時のドイツは二つに分かれていて
ドイツ民主共和国 = 東ドイツ
ドイツ連邦共和国 = 西ドイツ
と呼ばれていました。
( ちなみに、ドイツ再統一は、1990年10月3日、ドイツ連邦共和国 = 西ドイツに、
ドイツ民主共和国 = 東ドイツが編入されました。)
N.D.Wは、西ドイツで起きたミュージック・ムーヴメントです。
パンク等の新しい音楽の波を受け、西ドイツでもこういう時代の流れの影響を受けた若い世代、
またはそれよりも少し上の世代が自主レーベルを立ち上げ、自分たちの音楽を独自で流通させ始めて行きます。
彼らのようなドイツにおけるインディーの始祖たちが、1979年に服屋の奥を借りて『Zensor-Schallplatten』というレコードショップを開店し、
英米の輸入盤を扱っていただけじゃなく、
ドイツ産の無名なタイトルを売るために店内に設けた「Neue Deutsche Welle」というセクションがその後のミュージックシーンを作ることになります……
①『ノミ・ソング』(81年)by クラウス・ノミ……
《 AIDS で死んだ初の有名人》……という悲しい名称を持つ クラウス・ノミ …享年39歳
この歌のビジュアル(白塗りの顔に中世ヨーロッパ風の服装)は、宇宙からの来訪者の物語の中の主人公なんだそうです。
『2020年 ドリームマッチ』(TBS系)のハライチ岩井の《塩の魔人》の元ネタですね。
②『秘密警察』(81年)by ファルコ……
『ロック・ミー・アマデウス』(85年)で有名なファルコ。
最初にヨーロッパでヒットさせたのが『秘密警察』
一般には1982年のアフター・ザ・ファイヤーによるカバー曲の方が有名かも。
ファルコも早死で、1998年に40歳でお亡くなりになってます⤵
③『ダー・ダー・ダー』(81年)by トリオ……
1980年に結成されたトリオ。
ノイエ・ドイッチェ・ヴェレ最大のヒット曲と言われるトリオの『ダーダーダー』
クラウス・フォアマンのプロデュースで1981年に発売されました。
ドイツで2位、イギリスで7位、ヨーロッパだけで300万枚を売り上げた大ヒット曲!
ピコ太郎の元ネタと言えそうなメロディー・ラインですね。
④『 No G.D.M 』(79年)by ジーナX パフォーマンス……
1978年にドイツのケルンで結成されたジーナX パフォーマンス。
カリスマ的なボーカル Gina Kikoine と
プロデューサーのZeus B. Held を中心としたグループ。
⑤『 You 』(83年)by Boytronic……
ハンブルグ出身のニューウェイヴ・グループ BOYTRONICの83年リリースのシングルです。
ドイツのシングルチャートで10位に入るヒットとなりました。
⑥『 デア・ムッソリーニ』(81年)by D.A.F.……
D.A.F (ドイチュ=アメリカニシェ・フロイントシャフト)は デュッセルドルフの音楽ユニット。
1978年、Gevelsberg にてクラシック音楽とジャズを学んだロベルト・ゲアル(パーカッション、エレクトロニクス)、
独学で音楽の素養を身に着けたガビ・デルガド=ロペス(ヴォーカル)、
クルト・ダールケ(エレクトロニクス担当)、
ミヒャエル・ケムナー(ベース担当。)
ヴォルフガング・シュペルマンス(ギター)で結成。
ヨーロッパで、ムッソリーニを冠する題名を付けるなんて悪ふざけが過ぎる!
⑦『 Histoire A Surivre 』(82年)by ザ・ハネムーン・キラーズ……
1981年設立された《クラムド・ディスク》からリリースされたザ・ハネムーン・キラーズのヒット作!
ハネムーン・キラーズは、
ベルギーのアヴァン・ロック・バンド《アクサク・マブール》と《レ・トゥエール・ドゥ・ラ・リュネ・ドゥ・ミエル》の二つのバンドのコア・メンバーが合体し、
ボーカルのヴェロニク・ヴィンセントが加わり誕生しました。
元々、ジャーナリスト兼モデルだったヴェロニク・ヴィンセントは
《レ・トゥエール・ドゥ・ラ・リュネ・ドゥ・ミエル》のイヴォン・ヴロンマンが連れてきたそうで
「ロックはシリアスすぎるのよ」
と言う名言を残しています。
彼女もすでに亡くなられているのが残念です。
⑧『 Die Liebe Ist Ein Abenteuer 』(82年)by Ti-Tho……
Ti-Thoは1980年代初頭に活動した、ハンブルクの男女デュオ。
トーマス・ステルター(シンセサイザー)と
クリスティーナ・マリサ・カルカーニョ(ボーカル)で構成され、
ジックザック・レコードとポリドールでいくつかのシングルをリリースしました。
アルバムの発売も発表されましたが、結局リリースされませんでした。
バンド名は、2人のミュージシャンの省略名(Ti = Tina、Tho = Thomas)で構成されています。
クリスティーナマリサカルカーニョ(1965年11月6日生まれ)は現在、女優他、マルチに活動しているようです。
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