映画は見てない。でも題名が良い。サントラは買った。ヤナーチェクを知った。ピアノ曲が素晴らしい。知らないことから知ることへの転換は、音楽に関しては実に快楽そのもの。良い曲との出会いは、レコード棚に手を突っ込んで、サクサクと手ざわりを感じつつ鉱脈を探して掘ってゆく感じ、レコード世代ならよく分かる感覚だと思う。指が疲れるほどその山は大きく深い、早く辿り着きたくて時にはイライラしたりする。店で視聴なんか出来たりするけど、言うのが恥ずかしくて無理。子どもにはお金が無いの。失敗は出来ない。お金が無いからライナーノーツが次への唯一の手掛かり。外れを引くと、その書き手を毒突いた。でも当たりの快感は堪らない。そう言えば、本も映画も同じ感覚。脊椎から脳に伝わるじわじわくる快楽はHを知る前に既に開発されていたのだ。
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