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クラッシック音楽に馴染みのない方も、何となく聞いたことがある作品のプレイリストです。前回のプレイリストはオペラ(歌劇)の歌曲集でしたが、今回はそれ以外の有名な歌曲を集めてみました。いつもより個人的な好みでの選曲傾向が強めなので、聞いたことがない曲もあるかと思いますがご容赦ください。 #1 フランツ・ペーター・シューベルト作曲 野ばら D257 ドイツの詩人、ゲーテの詩に曲をつけた歌曲。「魔王」と並びシューベルトの初期の傑作とされている。日本では近藤朔風の訳詞「童は見たり野なかの薔薇…」のものが音楽の教科書に収載され、広く人々に親しまれている。学校などのチャイムやJR東日本や京王電鉄の発車メロディー、接近メロディーとして使用されていた。 #2 トンマーゾ・ジョルダーニ作曲 カロ・ミオ・ベン ナポリ出身の作曲家ジョルダーニが作者不詳の詩に曲をつけたもの。Caro mio benとはイタリア語で「愛しい女よ」という意味で、愛する女性に自分の思いを伝える切ない歌詞となっている。男性の恋心を歌った曲ではあるが、現代では女性歌手が歌うことも多い。この曲の経緯や歴史は不明だが、メロディも歌詞も美しい曲で、日本で声楽を志す者のほとんどが歌ったことのある有名な曲。小中高の音楽の教科書にも収載されている。 #3 ヴィンチェンツォ・ベッリーニ作曲 Vaga luna che inargenti(優雅な月よ) ベッリーニはロッシーニやドニゼッティと並ぶオペラ作曲家。彼が作曲した「3つのアリエッタ」の第3曲。「アリエッタ」とは叙情的な歌曲「アリア」の短い曲のこと。この曲は単に「バガ・ルナ」と呼ばれることも多い。とても美しい旋律から多くの女性(男性も)歌手がレパートリーとしている。宝塚歌劇団の入団試験で歌われたこともある、個人的に大好きな歌曲です。 #4 フランツ・シューベルト作曲 歌曲集「冬の旅」作品89 D911 より 第5曲「菩提樹」 「冬の旅」はドイツの詩人、ウイルヘルム・ミュラーの詩に基づき作曲された24の歌曲集。「美しき水車小屋の娘」「白鳥の歌」と並んでシューベルトの三大歌曲集と呼ばれている。「菩提樹」はその第5曲目の歌曲で、恋に破れた若者が菩提樹の木陰で、かつて甘い夢を見ていたことを懐かしむ歌。昔から日本語で歌われてきたドイツ歌曲といえば「野ばら」「ローレライ」とこの「菩提樹」を挙げる音楽評論家が多い。近藤朔風の訳詞で「泉にそいて茂る菩提樹」の歌いだしが有名。 #5 ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲 「春へのあこがれ」ヘ長調 K596 モーツァルトがドイツの詩人オーヴァベックの改訂詩にもとに子供用歌曲として作曲した3曲の中の1曲。いずれも天真爛漫な子供が無邪気に歌うことができるように作曲されている。日本でも明治時代から親しまれている歌曲で、小中学校の音楽教科書にも収載されることがある。シューベルトの「菩提樹」やブラームスの「子守歌」とともに、ドイツ・リード(リートと呼ぶこともあり)を代表する1曲となっている。 #6 (ストラーダ作曲) ガウデアムス(学生歌) 1267年にボローニャの司祭であるストラーダが作曲したと言われているが詳細不明。本曲はヨーロッパ各国に伝わる伝統的な学生歌であり、Gaudeamus、またはGaudeamus Igiturと呼ばれる。これは「愉快に楽しくやろう」という意味。日本では「ドイツ学生歌」と記載されることが多いが、ヨーロッパ全体で歌われている曲。またヨハネス・ブラームス作曲の「大学祝典序曲」でも引用される4つの学生歌のうち、最後に登場する最も有名な旋律となっている。日本では岡本敏明作詞の、歌い出しが「我が行く道は遥けき彼方」の歌詞で、大学生を中心によく歌われている。 #7 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲 オラトリオ「メサイヤ」HWV56 第44曲「ハレルヤ」 メサイヤ(救世主)は聖書から歌詞を引用した、イエス・キリストの生涯を題材とした独唱・合唱曲集。現代ではヘンデルのオラトリオの代表作とされる。#8のバッハ作曲「マタイ受難曲」と並ぶ有名な宗教的作品。この「ハレルヤ」は一般的に「ハレルヤコーラス」と呼ばれ特に有名な曲で、日本では中学校や高校で合唱コンクールや卒業式などで歌われることが多い。なお米国ではクリスマス・イブに演奏されることが多い。 #8 ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲 マタイ受難曲 BWV244 最終楽曲「我ら涙してひれ伏し叫ぶ」 バッハの最高傑作と言われる曲。新約聖書「マタイによる福音書」に記載されているイエス・キリストの捕縛、裁判、十字架への磔、刑死の物語に壮大な曲をつけたもの。全68曲で全てを演奏すると3時間を超える超大作。#8はその最終楽曲のコラールで、イエスの墓前で民衆が「安らかにお休みください」という祈りを込めた合唱となっている。悲しみを感じさせる美しい旋律でマタイ受難曲を代表する1曲となっている。 こちらも個人的に大好きな曲です。
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