正直痺れます、渋いです。在り得ない領域ですが何か?
1 紅蓮の弓矢 / Linked Horizon
あれだけの人に周りに囲まれても己のパワーに変換する二人は流石としか言いようが無い。都庁での連弾はまさに神演奏。Primoにかてぃんさん、Secondにけいちゃんさんと豪華な布陣ながら、その技も卓越し、聴衆を魅了す。これまでの東京都庁ストリートピアノ史上最も偉大な演奏と言えるだろう。中落サビでのけいちゃんさんの完全に演奏に入った(トランスした)恍惚とした表情はCoolと言えよう。
2 リベルタンゴ / アストル・ピアソラ
石川綾子さんの「リベりますか。」で始まるこの演奏。何の打合せも無い出逢い頭の即興セッション。どの様な演奏に成るか全くの予測不能。がしかし、ピアノも超絶技巧派。バイオリニストに合わせて演奏楽曲を選曲。石川綾子さんの「おおっ・・」の反応から「(この演奏でくるか~)」と気合を入れ直し合奏スタート。最初から全集中の呼吸で、鬼気迫る勢いでせめぎ合う奏者達。艶めかしく艶っぽいバイオリンの音色と腰を強く抱き寄せるかのような渋いピアノ演奏。出逢いは偶然ながらも神演奏となる。まるでタンゴを踊っているかの様な石川綾子さんのステップがバイオリン演奏と相まって艶っぽくも力強く、ピアノ演奏の上で軽やかな舞となる。切っ掛けの「リべりますか。」の一言がCool!
3 熊蜂の非行+リベルタンゴ / リムスキー=コルサコフ + アストル・ピアソラ
ヒビキpianoさんが東京都庁での演奏。赤ちゃんの泣き声に釣られたのか、演奏始めのスタート位置を失念するという失態。気が付けば演奏速度にも気を配っておらず、爆速で奏でる事となる。熊蜂も然ることながらリベルタンゴも聴く者を魅了する超絶技巧演奏。爆速に留まらず、指の動き一つ一つに意思が宿っており神演奏となる。息を呑む程の演奏だが、息をする事も忘れ演奏に聴き入ってしまう。何時もながら演奏後のサラリーマンのお辞儀はCool!
4 丸の内サディスティック / 椎名林檎
とあるパーティーで天才かてぃんさんと鬼才菊池さんのセッション。「丸の内サディスティック」を題材としながらも、即興の演奏とアドリブソロの嵐、二人の仕掛け合いがその場に居らずとも鳥肌もの。神演奏となる即興セッションは創ろうと思っても創れないもの。あくまでも出逢いと想いと技術の偶然から成るが、その元となる演奏からは必然と神が舞い降りる。演奏後の二人のハグが友情の証、演奏の興奮と相まってCool!
5 Wherever you are / ONE OK ROCK
神というよりも天使が舞い降りた演奏。BEB5軽井沢にて新婦からのリクエストに完全耳コピながら、ハラミちゃんの卓越した演奏技術で一音一音を紡いで往く。エンディングに、Butterfly/木村カエラ を被せながら新婦に祝杯を上げながらしっとりと終演。ハラミちゃんの人を優しくいたわり慈しむ人柄と相まって神曲となる。演奏後は、ご結婚した二人への祝意となる華やかさと、新しい出発をなさる新郎新婦へのさわやかな香りだけが残る。Butterflyの演奏最後の1音を、そのままWherevwe you are の1音に繋ぐ薬指?がCool!
6 カエルのうた / ドイツの童謡
3歳ながら、まさかのけいちゃんさんとの連弾。連弾する事も初めてであろう、さらにはつい今しがた出会ったばかりの大人の人と、隣り合わせでピアノ演奏するのだが、全く物怖じする事無く、また演奏ミスなくリズムも崩さず、終始伴走者を牽引しながらの合奏は見事と言う他ない。初耳であろう伴奏の和音、2番からはテンションも十分に利かせたけいちゃんさんの演奏に、ひるまず力強く演奏する姿は"神"その者。無垢で何物にも染まらぬその姿の凛々しさは、伴奏者のけいちゃんさんをも凌駕する。けいちゃんさんの伴奏の弾き始めに合わせてメロディーを奏でる姿がCool!
7 戦場のメリークリスマス / 坂本龍一
chicacoshkaさんとヒビキpianoさんの連弾。打合せで何度も意見をぶつけ合いながら妥協は一切せず、持てる感情をさらけ出して演奏する。気持ちの思い入れと楽曲に対する敬意の念が相まって、その一瞬しか奏でる事が出来ない音になり、演奏となり、詩となる。聴くこちら側まで息を殺して聴き入ってしまうのは、その二人の様、姿勢が見えるからで、決して真似る事の出来ない領域での演奏。これを神曲といふ。演奏後のchicacoshkaさんの、目の前が真っ白になった姿がCool!
8 I LOVE... / Offical髭男dism
みやけんさんの髭男Loveが伝わる心温まる演奏。神曲とは無縁の聴者が、気付けば神曲へと昇華させる。演奏だけでなく、その場にいた全聴者も含めてこの演奏は成り立っている故に、この聴者がいるからこそ神域に達する。演者も小さな個人、聴者も小さな個人ではあるが、その気持ちを一つに合わせ、ピアノを聴きながら拍手という自然な楽器で押上げて行く様は、まさに神曲。神は皆平等に、一人一人に舞い降りるものなのだよ。
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