街に佇む『幸福な王子』の像。
体は金と宝石で飾られ、静かに市民を見守る。
しかし心臓だけは鉛で作られ、心があった。
ある日、一休みしたツバメに王子が頼んだ。
「街の困っている人々を、わたしの体を使って助けて欲しい」
ツバメは宝石や金を、貧しき人々に分け与えた。
王子の体は次第にボロボロ。
とうとうお互い力尽き、王子の体は壊れツバメも死んでしまった。
王子の心臓は鉛で出来ていたので、ツバメと共にゴミとして捨てられた。
天上で神から、この世で美しきもの2つを持って来るよう命じられた天使。
街へ降り、ゴミの中から王子の心臓とツバメの亡骸を神に献上した。
その後、王子とツバメは天国で幸せに暮らしたという。
オスカー・ワイルド著『幸福な王子』より。
2017 作成。
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