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むー の《懐かシネマ MOVIE CHRONICLE》Vol' 10 「いざって時は 30秒フラットで 高飛び出来るよう、面倒な関わりを持つな」『ヒート』Soundtrack《本命盤》

Playlist byむー

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  • 2023.06.10
  • 38:51
  • 8曲
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説明文

1984年、TVドラマ『マイアミ・バイス』を当てた 監督のマイケル・マンは、知己の元刑事 チャック・アダムソンから シカゴ市警の頃の話を聞きました。 強盗を繰り返す ニール・マコーリー というギャングを追っていたチャックは、デパートの襲撃の話を聞きつけ 一晩中 中で待ち伏せをしていました。 ところが マコーリー達は 現れた途端 何もせずに立ち去りました。 彼は、感の鋭い《犯罪者》だったのです。 ある日チャックは、偶然 コーヒーショップで マコーリーと出会いました。 証拠も無いので、静かに会話を交わし 帰り際にマコーリーは こう言いました。 「俺は25年も アルカトラズで過ごした。二度とムショは ゴメンだ。俺は絶対 捕まらない」 ....... その後 マコーリー達がスーパーマーケットを襲った際、追い詰められ チャックに銃を向けた為 射殺されました....... 優れた頭脳を持ちながら、犯罪を生き甲斐にする《マコーリー》 その犯罪者を追う事を 生き甲斐にする刑事《チャック》 その二人の《奇妙な友情と対決》....... マイケル・マンは、チャック・アダムソンの話しに魅了されました。 是非、映画にしたい....... しかし、TVシリーズ『マイアミ・バイス』はヒットさせましたが、映画『刑事グラハム / 凍りついた欲望』(86年) を興行的に失敗させた為 TVムービー『メイド・イン・LA』(89年) として チャックの話を映像化させました。 その後『ラスト・オブ・モヒカン』(92年) をヒットさせ、信用を付けたマイケル・マンは プロデューサーのアート・リンソンの薦めもあり リメイクを決意します。 『ヒート』(95年) として。 チャックをモデルにした ヴィンセント・ハナ警部補に アル・パチーノ。 そのまんま《犯罪のプロフェッショナル》ニール・マコーリー に ロバート・デ・ニーロ。 『ゴッドファーザー PART Ⅱ 』(74年) で共演している二人ですが、演じる役の時代が違う為、この『ヒート』が画面上 初共演になります。 現金輸送車を襲い 成功した ニール・マコーリー (ロバート・デ・ニーロ) クリス・シハーリス (ヴァル・キルマー) マイケル・チェリート (トム・サイズモア) トレホ (ダニー・トレホ) ですが、 今回の仕事の為に仲間にした ウィングロ (ケヴィン・ゲイジ) が《キレて》輸送車の警備員を撃ってしまいます。 強盗殺人犯になっちまった……⤵ 「こんな馬鹿なヤツとは 二度と会いたくない」 ウィングロを駐車場で殺そうとするが、通りかかったパトカーに気を取られ 逃してしまう。 《仕事》に綻びが見え始める…… 事件を担当するのは ヴィンセント・ハナ。 事件を家庭に持ち込まない、その孤独さをエネルギーに事件を追う刑事… そう、ニールとヴィンセントは《刑事と犯罪者》という真逆なキャラクターにもかかわらず《似た者》として描かれています。 ヴィンセントが 罠にはめて《ニール達》の面を割れば、ニール達も ニセの情報で ヴィンセント達をおびき出し 担当刑事達の情報を仕入れる。 ニール達の家族の食事会を見た刑事達も、家族食事会を開く。 『ヒート』は、ニール 一味とヴィンセントのチームを左右対称のように 描いていきます…互いのプロフェッショナルは、《コインの裏表》なのです。 ヴィンセントは、遂にニールと 直接 顔を合わせます。 「やぁ!ちょっとコーヒーでも飲まないか?」 「ああ、いいよ」 二人はダイナーのテーブルで向かい合います。 「また ムショに戻りたいのか?」 「いや、二度とムショには戻らない」 「普通の生き方をしょうと思わないのか?」 「嫌。あんたはしてるのか?」 「嫌。」 二人は《同じ匂い》の男達です。 「あんた みたいな奴を追いかける仕事だから、家庭が上手くいかない」 「ムショで言われたよ。何も抱えるな、何も引きずるな。いざって時に 30秒で高飛び出来るように…、そういう男を捕まえようって奴が 結婚するのが間違っている。」 「興味深い 意見だな」 パチーノとデ・ニーロ 初共演シーンは、ワンフレームで撮影したマスターショットを使わず、互いの顔の切り返しで進めて行きます。 アル・パチーノとロバート・デ・ニーロって 仲が悪いのかな… 安心してください!ちゃんと 二人で収まったスチールがあります😁 二人は こう別れます…… 「今度会う時は、躊躇せずに 撃つぞ」 ニール達は《生涯最大の銀行強盗》に挑みます。 しかし、トレホが 映画の冒頭の現金輸送車事件の被害者《闇社会のマネロン》をしている ヴァンサント (ウィリアム・フィクナー) に雇われた ウィングロ に捕まり、銀行強盗の計画が ヴィンセントにも知られてしまいます……⤵ 決行当日、銀行強盗を終え 逃げようとするニール達に、ヴィンセントのチームが 取り囲みます! ここからが 映画史に残る 12分間の大銃撃戦が 始まります! 警官隊から逃げ果せた ニールは、《掟》を破って 愛してしまった イーディ (エイミー・ブレネマン) とフィジーに逃げようとしますが、そこに ウィングロ の潜伏場所の情報が入ります… 「今、こんな状況だが、ヤツには きっちり落とし前を付けねば……」 情報は ヴィンセントにも入ります。 そして遂に 《ヒート = 対決》が始まります! この映画『ヒート』は《ヒート》と言いながら、画面が《青く冷たい》映像を見せています。 撮影監督のダンテ・スピノッティは、意図的に暖色を画面から排除しています。 音楽も《チルアウト》系で、冷たく重く ゆっくりした 落ち着いたサウンドを奏でています。 しかし 男達の戦いが 熱い為、この《COOL》さが 実に痺れます! 是非、ご覧下さい。マスターピースです。
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