“ 地図の話 ”
幼い頃は誰もが
親の引いたレールを走る
思春期には
数え切れないくらいの
地図の貼られた講堂で
迷いながら
一枚の地図を選ぶんだ
社会では
徐々にスキルを手に入れる
距離測定機にコンパス
経験と知識に基づく方向性
元の地図をたたき台に
自分の地図を描いていく
他の人の地図をチラチラと
盗み見なんかもしたりして
もちろんアドバイスも
ちゃんともらうさ
夢と理想と現実の融合だ
出会いや別れがあるたびに
失敗や挫折があるたびに
地図には新たな道ができ
橋が架かり
トンネルが掘られる
まわり道や逃げ道もね
いつまで経っても
ゴールも終わりもない地図さ
完璧じゃない
あるのは進みべき方角だけ
走る、歩く、休む、サボる
最後にこの地図は
僕と共に燃え尽きるだろう
ここに記そう
自分物語としてこの地図の話をね
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