膣壁の洞窟の中 紫色の銀河に映る記憶破片 深く森林より 人骨の山を踏み固め 絶壁の深海より 内臓の海を掻き分けた 君よ、旅立て。 果てなき宇宙につつまれ その道のりは一歩一歩永遠く 旅々に宿命を忘却されし魂 懐かしくあたたかい 眠り場より目覚めた刻 汝、母星に宿れ。 閃光の螺旋階段 空に吸い込まれてゆく 真ん中吹き抜けて飛翔する 純白のフクロウ を追って 嘴に咥えたへその緒を手繰り寄せ ぶら下がる脱力に身を委ね上昇する 腐敗した肉体の骸を脱ぎ捨てて 徐々に剥き出されたタマシイを 抱いて 混在する悲しみと喜びを抱いて あの日の景色と記憶を抱いて 我、と或るひとつとなる。 「さあ、生きなさい。」