午前4時、 誰もいないプラットフォーム 最終電車は、 もうずっと前に過ぎ去った 「行き先不明」 と表示された電光掲示板が なんだか、今の僕みたいで、 少しだけ笑った ポケットの中、 握りしめた古い切符の半券 もう戻れない場所の、 思い出のかけら この場所にいれば、 傷つかないかもしれない でも、きっと、 もう笑うこともないんだろう 冷たいベンチに座って、 夜空を見上げていた あの日、君と見つけた星座は、 もう見えない 君がくれた言葉も、温もりも、 痛みも 全部、 この夜の闇に溶けていけばいいのに 忘れたいと願うほど、 鮮やかになる記憶 僕の心は、まだあの日の駅に、 取り残されたままだ 前に進まなきゃいけないってことく らい 分かってる、分かってるんだ、 痛いほど でも、東の空が、 少しだけ明るくなってきた 夜の終わりを告げる、優しい色 僕の夜も、もう、 終わりにしなくちゃ さようなら、ここにいた、臆病な僕 今、買うんだ 夜明け行きの片道切Eppo 過去の私が降りられないように、 帰りの分は買わない 涙で濡れたこのプラットフォームに 別れを告げて 私は、私だけの明日を、 探しに行くんだ もしも、この旅の途中で 君の幻に、 また会ってしまったとしても もう僕は、足を止めたりしない ちゃんと、笑って、手を振って 「元気でね」って、言ってやるんだ 始発電車を待つ人のまばらな列に 僕も、そっと、紛れ込んでみた みんな、それぞれの朝を、 それぞれの戦いを 始めようとしているんだな、 僕と同じだ そう思ったら、不思議と、 孤独じゃなくなった 僕も、この世界の、 ちゃんとした一部なんだ 顔を上げて、背筋を伸ばして 新しい朝の匂いを、深く、 吸い込んだ Yeah... listen to the silence 過去という名の亡霊が、 まだ手招きしてる 「こっちの方が楽だぞ」って、 甘い声で でも、その手はもう取らない、 二度と 痛みを知ったから、優しさを知れた 失ったから、大切さに気づけた 全ての過去は、今日のための伏線 さあ、行こうか、新しい章の、 始まりへ 遠くから、電車の音が聞こえてきた 僕を迎えに来てくれた、未来の音だ 震えるな、僕の足 もう、後戻りはしないって、 決めたんだろう さあ、乗り込むんだ 夜明け行きの始発電車に 過去の荷物は、 このプラットフォームに 全部置いていく 涙の跡が乾いた頬に、 朝日が差すのを信じて 私は、私の手で、幸せになるんだ 「ありがとう」も、「さようなら」 も 風の中に、そっと、置いていこう きっと、届くべき場所には ちゃんと、届いているはずだから それで、いいんだ ゆっくりと、 電車のドアが閉まっていく 見慣れた景色が、遠ざかっていく 寂しい気持ちが、 ないと言えば嘘になる でも、それ以上に、 ワクワクしてるんだ この先に、何が待っているんだろう どんな出会いが、どんな別れが、 あるんだろう もう、何も怖くない 自分で選んだ、この旅路だから Aight, the train is moving 窓に映る自分の顔、昨日とは違う 迷いのない、強い瞳をしている さようなら、涙の駅 こんにちは、希望の街 アナウンスは聞こえない、 行き先は自分で決める この旅のガイドブックは、 白紙のまま 俺が、俺の物語を、これから、 書き込んでいく 完全に、夜が明けた なんて、美しいんだろう 僕が、これから生きていく、世界は 走り出した、 僕の人生という名の片道切符 もう、誰にも、この旅を、 止めさせはしない 涙の川を越えて、虹の橋を渡って 私は、私に、会いにいくんだ
